攻殻の世界はすぐそばまで来ている…GHOST IN THE SHELL?IT'S MAN MACHINE INTERFASE

昨日(11/5)の晩やっていたNHKスペシャル、仕事の都合で見れないと思っていたら家族が録画しておいてくれたので今日見れました。
いやしかし、今技術はもう凄いところまで来ているんですな。
半年前かな、サルの実験で脳に電極を接続してサルにロボットアームをスティックで動かす遊びをさせておいて、実はそのアームを脳の「腕でスティックを動かす時の脳からの電気信号」に反応して動くように接続しておいた実験において、サルがその後学習しスティックを動かすことなく、脳でスティックを動かしたいと考えるだけでアームを動かせるようになっていたという記事を見たときはとうとう動物の脳と機械とを繋げることに成功したのかと静かに驚いていましたが、今回はもう人間で応用が進んでいるというんですな。
かつて人間の脳からの信号を完全に機械で拾うことは不可能だと言われていました。
人の脳細胞約200億個と言われるその膨大な数から不可能だと言われてきた訳ですが、
あの有名な「攻殻機動隊」においてサイボーグの身体制御の為には脳と機械が直結できなければならない訳ですが、この作品で原作者はその直結の為に脳細胞一つ一つに極小サイズのPCプロセッサとなる「マイクロマシン(ナノマシンに近い)」を接続し、その脳神経回路をトレースする形で電脳による神経ネットワーク構築とそのメインフレーム(あまりソフト云々は詳しくないが)を電子、コンピュータプログラム化させることで可能にするという考え方を用いていました。
が、どうも現実ではそこまで複雑で手の込んだ大変な作業をせずとも脳からの指令で機械を動かすことは可能なようです。(^^;
というのも、どうやら人間の脳のほうがまだ稚拙な信号受信能力しかない機械に適応し、任意に動かせるように脳の神経ネットワークを最適化させてしまえることが最近の研究で分かってきたと言うのです。
いやはや、人間の脳というのは本当に凄い能力をもっているんですな。
ソレと同時に、人間の感情や記憶をつかさどる部分まで外部からの電気刺激で有る程度調整が出来ることがわかってきています。
鬱病患者の脳のある(悲しみをつかさどっているらしい)中枢に電気刺激を与えてやるとソレまでの悲壮な人格が一転、全く健常者と言えるまでに改善したりと人間の感情の仕組みとはこんなものだったのかと思わされるような事実ばかりですw
また、ロボラットと言って、脳に電極を差して外部からラットの行動を操作することまでできるようになってきています。
仕組みはこう、ひげに当たる部分の脳神経に刺激をだし、ラットをそちらに向けて動かせるように仕向け、指示通り動ければ「快楽中枢」を刺激し(ここ重要)「ご褒美」をあげます。
之を繰り返すうちにラットは進んで命令に従うようになると言うわけです。
これは画期的なことですが、同時に昔からSFが警戒を促していたのと同じ危険、人間が簡単に操り人形に変えられる危険性も真実味を持ってきます。
これではロボットと同じですネ(苦笑
これらのことを見て考えさせられるのですが、人間は昔から「ロボット、とりわけ人間の複製を生み出したい」という欲求がどこかにあったようですが、また人間自体の正体を解明したくて色々研究されてきました。
が、どうやら「人間はロボットを作ろうとしていたのに実は人間自身がその理想のロボットそのものだった」という皮肉な現実が見えてきたような気がします(^^;
かねてから私は最新の研究を見ながら出した自論は「人間とは精巧な機械そのものでありロボット(アンドロイド)とは人間そのものである」と考えています。
私がロックマンやアトムなどのロボット好きだからそう思うだけかもしれませんがw
しかし私の好きな「攻殻機動隊」のサイボーグたちは本当に今から25年後、2030年ごろには街を普通に闊歩しているかもしれません。
いや、確実にそうなる可能性が大きくなってきました。
大変楽しみに思う反面、漫画の中で描かれるようなさまざまな問題点も同時に発生してくることは間違いないでしょう。
しかし現実に「人間工学」「ロボット・サイボーグ研究」の分野は既に技術発展の大きなハードルを突破しました。脳との直結という最大のハードルを突破してしまった今、もう技術は一気に進化のスピードを上げて、今こうしてる間にも急激に進んでいますから、数年後には全身義体なんていうものも実現に近づくかも知れませんし、脳の解明とともに「人工知能」、AIの研究も急激な発展を遂げるかもしれません。
そうなった時、我々は現実に「アトム」たちと遭遇するかもしれない。
もしそれが現実になったら、その時はどうしますか?私は握手します(^^